NTTレゾナントは2011年10月11日、スマートフォンユーザーのプライバシー情報についての意識調査の結果を発表した。スマートフォンを持ってからプライバシー情報を公開する頻度が増えた人は30%に上り、交流や利便性、サービスの仕様などを理由に、プライバシー情報を共有するよう変わりつつあることがうかがわれる。

 利用しているアプリやサービス上でプライバシー情報を公開している人は全体の44.1%で半数近い。公開している情報は、トップが「日常生活や趣味、仕事など」で28.7%。次いで「個人名」(20.9%)、「位置情報」(18.1%)」。個人が特定されやすい情報が上位に来ている。

 性別では、公開率の差はないが、公開する情報は、男性は「個人名」「位置情報」が女性よりも多く、女性は「日常生活や趣味、仕事などの個人的な情報」が男性よりも多い傾向にあった。所有端末別では、iPhoneユーザーの公開割合は49.5%、Androidユーザーは38.2%で、iPhoneユーザーの方が高い。

 情報公開の範囲は、「友人・知人など範囲を限定」が多い。とくに「個人名」「写真」「会社名・職種・職歴」などの情報は範囲を限定して公開する割合が多く、不特定多数への公開を上回る。位置情報では、範囲限定と不特定多数がほぼ同割合だったが、自分でも「公開範囲が分からない」という人が2割いた。

 プライバシー情報を公開する理由は、「交友関係が広がるから」(36.9%)、「とくに理由はない・結果的に公開していた」(27.1%)、「自分を知ってもらいたいから」(26.9%)がトップ3。女性は「他人からの評価・反応が欲しいから」が男性よりも高めで、男性は「サービスやアプリが便利に使えるから」が高め。

 逆に公開しない理由は、「トラブルが不安」(63.2%)、「誰が見ているか分からない」(49.7%)、「公開するメリットが分からない」(46.4%)が多かった。

 利用しているアプリのジャンルは、iPhoneユーザーでは「ゲーム」や「ソーシャル」、Androidユーザーでは「検索&ツール」「ニュース&雑誌」の利用が多い傾向があった。

 調査は「gooリサーチ」登録モニターの中からスマートフォン所有者を対象に実施した。期間は5月30、31の両日。有効回答者数は1573人。iPhone所有者は52.4%、Android所有者は47.6%。