KDDIのブースの一角に設けられた「未来の教育のかたち」と題する展示コーナー
KDDIのブースの一角に設けられた「未来の教育のかたち」と題する展示コーナー
[画像のクリックで拡大表示]
算数ドリルのアプリ。手書きやテンキーのタップ操作で計算問題に答える
算数ドリルのアプリ。手書きやテンキーのタップ操作で計算問題に答える
[画像のクリックで拡大表示]
先生が利用する端末の画面イメージ。各児童がどのような画面を表示させているかをサムネイルで確認できる
先生が利用する端末の画面イメージ。各児童がどのような画面を表示させているかをサムネイルで確認できる
[画像のクリックで拡大表示]
カメラを活用した動画による指導用アプリ。体育などで児童の動きを撮影すれば、自分の動きを客観的に確認させられる。手書きしてポイントを書き込むこともできる
カメラを活用した動画による指導用アプリ。体育などで児童の動きを撮影すれば、自分の動きを客観的に確認させられる。手書きしてポイントを書き込むこともできる
[画像のクリックで拡大表示]

 2011年10月4日から千葉市の幕張メッセで開催されているIT・エレクトロニクス関連の展示会「CEATEC JAPAN 2011」において、KDDIが「未来の教育のかたち」と題した展示を行っている。同社のタブレット端末「MOTOROLA XOOM」を利用した新しい学習スタイルの提案だ。ここでデモしている内容は、10月から横浜市立白幡小学校で実際に試行されるものだという。

 披露しているのは、タブレット端末の画面で算数の問題を練習できるアプリ。表示される問題を、数字を手書きしたり画面上のテンキーをタッチしたりして解答する。すると即座に正誤が判定される。同小学校では従来から、4年生に対して毎朝15分間、算数のドリルを解く時間を設けている。このドリルの代わりとして、10月からはタブレット端末を活用する計画だ。タブレット端末を使うと、回答時間や解答状況まで先生が把握でき、個別のサポートがしやすくなるという。

 また授業時のテキストや参考資料をタブレット端末に表示させ、デジタル教科書やデジタル教材としても利用する。その際、一人ひとりの児童が表示させているページが先生の画面にサムネイル表示されるので、間違ったページを見ている児童がいないかを確認できる。開いてほしいページを先生が指定し、各児童のタブレット端末に同じページを表示させることも可能だ。

 教室の外にも持ち運べるタブレット端末のモバイル性を生かして、体育の授業などでも活用する。例えば、跳び箱や鉄棒の練習をする時、児童の動きをカメラで撮影し、児童が後から自分の動きを動画で確認できるようにする。会場でデモしていたアプリは、撮影中に「いいね!」または「がんばろう!」のボタンをタップすることで、よくできた部分やできなかった部分に印を付け、その部分を即座に呼び出して再生する機能を備えていた。また再生中の画面に手書きすることが可能で、良かったポイントを指し示したり、図示したりすることもできる。

 KDDIは、白幡小学校に100台のタブレット端末を貸し出し、ICT(情報通信技術)を活用した新しい学びの実験を進める。なお、商用化および商用化時期は未定としている。