2011年10月5日に死去した米アップルの共同創業者、スティーブ・ジョブズ会長に対して、アップル製品の製造基地だった台湾など海外企業の経営者からも哀悼の声明が出されている。

 アップル製品の外部製造委託先として知られ、中国や台湾で事業を展開するフォックスコン・テクノロジー・グループのテリー・ゴウ会長は「私はヒーローと会社に尽くした友人を失った」とし「会社を成長させるリーダーにはイノベーションと創造性、情熱が必要で、スティーブはそのすべての資質を具体的に示してみせた」。さらに「彼の精神はずっと生き続ける。彼は世界をいい場所にした」などと称賛する声明を台湾中央通信へ伝えている。

 台湾のスマートフォン最大手であるHTCのピーター・チュウCEO(最高経営責任者)は「信じられないインパクト」を与えたと語る。

 中国のパソコン大手、レノボのヤン・ユアンチンCEOは「偉大なイノベーターとビジョナリーを失った」と嘆く。「スティーブは私たちにイノベーションを教えてくれた」とし、「競争相手として、彼は私たちを激しく押し出した。彼の遺産は業界にエネルギーを与えるだろう」と語る。

 韓国サムスン電子のチェ・ジソンCEOは「スティーブ・ジョブズ会長はIT(情報・技術)産業に数々の革命的変革をもたらした」とインドの経済誌に語った。

 欧州からノキアのスティーブン・エロップCEOが「世界は今日ビジョナリーを失った。スティーブの情熱と優雅さは世代を超えて私たちに残るだろう」とのコメントを出した。

 海外勢のトップの言葉はいずれもジョブズ氏をイノベーターととらえ、その先見性を高く評価していたことが分かる。