写真1●沈痛な面持ちでスティーブ・ジョブズ氏との思い出などを語るソフトバンクモバイルの孫正義社長
写真1●沈痛な面持ちでスティーブ・ジョブズ氏との思い出などを語るソフトバンクモバイルの孫正義社長
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写真2●同社の宮川潤一取締役専務執行役員兼CTOが、CDMA2000版 iPhone 4Sと比べた優位性などをアピール
写真2●同社の宮川潤一取締役専務執行役員兼CTOが、CDMA2000版 iPhone 4Sと比べた優位性などをアピール
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 ソフトバンクモバイルは2011年10月7日、「iPhone 4S」の価格などを正式発表した。

 24回分割払いの新スーパーボーナスで購入する場合の実質負担額は、16Gバイトモデルの場合は0円、32Gバイトモデルの同月480円(合計1万1520円)、64Gバイトモデルは同月880円(合計2万1120円)となる。KDDI版のiPhone 4Sと比較すると(関連記事)、64Gバイトモデルはソフトバンクモバイルのほうが高い計算になるが、「パケット定額料金などを合算するとソフトバンクのほうが安くなる」(ソフトバンクモバイルの孫正義社長、写真1)という。パケット定額料金は従来のiPhone同様に月額4410円で、KDDIの月額4980円よりも安い。10月14日に発売開始し、予約は10月7日16時から全国のiPhone取り扱い店舗およびソフトバンクオンラインショップにて受け付ける。

 さらにiPhone向け新キャンペーン「アレ コレ ソレ キャンペーン」を10月14日から11月30日まで実施する。

 同キャンペーンは、iPhoneの新規購入または機種変更と同時にiPad 2を新規加入すると、iPad 2を月額0円から利用できるというもの。パケット料金は100Mバイトまで無料で、以降0.0525円/パケットで上限は月額4980円となる。なお月額利用料金は0円からだが、本体価格として24回分割で月額1860円(実質負担額4万4640円)が必要な点に注意したい。また同社のiPhone 3G/3GSユーザーがiPhone 4/4Sに機種変更する場合、残っている割賦の残金と同額を毎月の基本料や通信料から値引く。 

「スティーブの想いをできるだけ多くの人に届けたい」と孫社長

 本日緊急会見を開いた同社の孫社長は、昨日逝去した米アップルのスティーブ・ジョブズ前最高経営責任者(CEO)との出会いや思い出なども交えながら会見を進めた。

 孫社長は、ジョブズ氏がアップルを追われて再度呼び戻される前後に、本格的に話し合う間柄になったという。米オラクルのラリー・エリソンCEOの紹介で、エリソンCEOの自宅でジョブズ氏と3人で桜を見ながら語り合ったエピソードなどを紹介した。

 孫社長は「スティーブは本当に美しい作品を作るために妥協しなかった。99%の満足では出さなかった。その姿勢に感動した。まさか昨日そんな状況になったとは信じられない」と沈痛な面持ちで話した。予約開始を延ばそうとも検討したが、「スティーブの想いを一日も早く、できるだけ多くの人に届けたい」(孫社長)ということから、予定通りに発表したという。

 今回からKDDIからもiPhone 4Sが登場することになり、日本国内でiPhoneの販売競争が生まれることになる。この点について孫社長は「競争というよりは、(KDDIは)同じ情報革命の志を共有する集団。スティーブの想いを一緒に届けられるのは素晴らしいこと。我々が至らない点は精一杯努力し、価格面でのキャンペーンも頑張る」とした。

 なお会見では、同社の宮川潤一取締役専務執行役員兼CTOが登壇し、CDMA2000のネットワークで扱うiPhone 4Sでは、パケット通信中に音声着信した場合、パケット通信が途切れる点や、HSPA版のiPhone 4Sが理論上の最大通信速度が下り14.4Mビット/秒のところ、CDMA2000版下り3.1Mビット/秒となる点などを指摘し、同社のiPhone 4Sの優位性をアピールする場面もあった(写真2)。

■変更履歴
4段落目の「以降0.0525円/パケットで上限は月額4980円となる。」の後に 「なお月額利用料金は0円からだが、本体価格として24回分割で月額1860円(実質負担額4万4640円)が必要な点に注意したい。」を追記しました。 [2011/10/07 18:45]