プログラミング言語Rubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏は2011年10月6日、米Appleのスティーブ・ジョブズ会長の死去に伴い、「イノベーションを大衆に届けたジョブズ氏の功績は高く評価する」とのコメントを寄せた。コメントの全文は以下の通り。

 私はどちらかというとアップルとは意見や立場を異にすることが多かったのですが、それでもなおイノベーションを大衆に届けたジョブズ氏の功績は高く評価するものです。ご病気の苦痛を離れて安らかにお休みになることを祈ります。

 引退したとはいえ、ジョブズ氏はあと数年はアップルに対して影響力を行使するだろうと勝手に予想していたので、訃報に接して本当に驚きました。今思えば、本当に体力のぎりぎりまで全力を尽くした上での引退であったのでしょう。彼らしい気もします。

 これまでビジネス上の常識にことごとく反してアップルを成功に導いてきたジョブズ氏亡きこれから、残されたアップルとIT業界がどれだけ「非常識なチャレンジ」ができるかどうかが問われると思います。イノベーションの継続は彼が我々に残した宿題なのではないでしょうか。