関西ブロードバンドやソフトバンクBB、新潟通信サービス、マイメディアなど、地方でADSL事業を手がける事業者らを中心とする22社は2011年10月5日、地域におけるブロードバンドサービスの公正競争環境の実現を目的とした任意団体「DSL事業者協議会」を発足したと発表した。関西ブロードバンドの三須久代表取締役社長が代表に、新潟通信サービスの本間誠治代表取締役が副代表に就任した。

 協議会では「地域特性に応じた施策の実現」「地域事業者がNTT東西地域会社と互角にビジネス展開できる公正競争環境の実現」「政治主導によりNTT東西と協議する場の確立」「地域事業者への迅速な政策動向などの情報共有体制の確立」「各地域事業者で共有できる商材やノウハウの検討」を目指し、国や地方自治体に対して提言を行う。このうち公正競争環境の実現に関しては具体的に、「加入光ファイバーの1分岐貸しやラインシェアリングの導入」「公設IRUエリアにおけるFTTH開放ルールの整備」「NGN-GC接続の実現」「ドライカッパ接続料の算定方式の抜本的見直し」などを求めていく方針である。

 協議会には、正会員としてエム.ビー.エス、沖縄テレメッセージ、サイプレス、関西ブロードバンド、近畿コンピュータサービス、Knet、ドリームダイレクト、ティエイエムインターネットサービス、ソフトバンクBB、長野県協同電算、新潟通信サービス、マイメディアの12社と、賛助会員としてIMS、壱岐ビジョン、オーシャンブロードバンド、創風システム、ディーシーエヌ、徳之島ビジョン、Nexyz.BB、ネットワーク、ビッグ、リバーシティ・ケーブルテレビの10社、計22社が加盟する。

 参加事業者らは2011年3月7日に発起人会を開催し、3月下旬の協議会設立を目指して準備を進めていた。しかし東日本大震災で被災した事業者がいたことから復旧作業を優先し、協議会設立を延期していた。(関連記事