写真1●FileZen V2.6の外観(上位モデルのFZ-DX03)
写真1●FileZen V2.6の外観(上位モデルのFZ-DX03)
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写真2●FileZen V2.6のAndroid用クライアントアプリの画面
写真2●FileZen V2.6のAndroid用クライアントアプリの画面
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写真3●FileZen V2.6の管理画面の例(めるあど便)
写真3●FileZen V2.6の管理画面の例(めるあど便)
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 ソリトンシステムズは2011年10月11日、Webブラウザーを使ってファイルデータを二者間やグループ内で簡単に受け渡すためのアプライアンス新版「FileZen V2.6」(写真1)を販売開始する。新版では、登録したファイルデータと履歴を外部ストレージにアーカイブできるようにした。価格は、最大1000ユーザーの下位モデル「FZ-ST51A」で148万円(税別)。

 FileZenは、ファイルをWeb経由で受け渡すための専用アプライアンスである。Webブラウザー画面上でファイルを登録/ダウンロードする。一つのファイルのサイズは最大2Gバイトまで。セキュリティは、HTTPS(SSL)接続とユーザー認証(外部LDAP認証やSSLクライアント証明書など各種手段を用意)で確保する。主としてDMZに設置して運用する。

 Webブラウザーによる操作に加えて、iOS(iPad/iPhone)とAndroid用の専用クライアントソフトを用意している(写真2)。また、パソコンなどの任意のデバイス用に専用のクライアントソフトを開発するためのWeb APIも公開している。指定したURLにHTTPのPOSTリクエストを送信することで、ログイン/ログアウトやファイル登録/ダウンロード操作などが可能。APIのマニュアルとサンプルコードを配布している。

 使い方は大きく二つある。一つは、ダウンロードURLをメールで通知する「めるあど便」である(写真3)。主に、二者間でファイルをやり取りするケースに適する。ダウンロード用のパスワードを設定することや、メールを用いたパスワードの自動通知も可能である。もう一つの使い方は、グループ内で共有フォルダーを使えるようにする「プロジェクト」である。個々のユーザーごとにアクセス権限を設定しておくことで、共有フォルダーの利用を細かく制御できる。ある部署専用の共有フォルダーなどを運用できる。

 新版では、アーカイブ機能を強化した。登録/ダウンロード履歴を残すだけでなく、登録したファイルデータも外部のファイルサーバーに保存して蓄積できるようにした。これにより、過去に誰が誰にどんなファイルを渡したのかが分かるほか、やり取りしたファイルを復元することができるようになった。

 最大ユーザー数やハードウエア仕様に応じて、2種類のモデルを用意している。(1)下位モデル「FZ-ST51A」は、1Uラックマウント型で、最大1000ユーザーで利用できる。ディスクを内蔵せず、外部ストレージの利用が必須。(2)上位モデル「FZ-DX03」は、2Uラックマウント型で、最大2万ユーザーで利用できる。容量750Gバイトのディスクを2台、ミラーリング構成で搭載する。