IPDCフォーラム(ホームページ)は、放送とデータ配信を連動させるために同団体が検討を進めている規格「IPDC」を用いて「ダブルスクリーンサービス」を提供する場合の課題と対応策についての指針を、2012年春をめどに作成する。また同フォーラム参加の有志が集まり、総務省のホワイトスペース特区を用いたダブルスクリーンの実証実験を今後行う予定である。

 ダブルスクリーンサービスとは、放送中の番組に関連する情報や追加コンテンツ、番組との双方向機能などをスマートフォンやタブレット端末向けに提供し、そうした端末と組み合わせて放送番組を視聴する新しい放送の楽しみ方である。IPDCは放送波にIPを載せて、一斉同報的にデータ配信を行うための規格として、検討されている。

 フォーラムではサービス実現に当たり検討が必要な課題として、「コンテンツやメタデータの運用方法」「多様化するタブレット端末への対応」「配信コンテンツの権利処理」「サービス主体とサービス責任の考え方」「タブレット側コンテンツの倫理規定」などを挙げる。同フォーラムでは今後、こうした課題に対する解決策などを検討し、2012年春をめどに指針として取りまとめる。

 また実証実験は、総務省ホワイトスペース特区における取り組みとして毎日放送(MBS)が茶屋町周辺で2011年11月にも開局予定の「ミニテレビ局」を活用する。MBSとIPDCフォーラム有志による実験であり、IPDCを用いたコンテンツ配信を実施する。