写真1●新機能「カスタムアプリ」で作成した「進捗管理アプリ」
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写真2●サイボウズの青野慶久代表取締役社長
写真2●サイボウズの青野慶久代表取締役社長
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 サイボウズは2011年10月3日、グループウエア「サイボウズ Office」シリーズの新版「サイボウズ Office 9」を発売した。スケジュール、ワークフローといった従来のグループウエア機能に加えて、新たにデータベースを使った業務アプリケーションを作成できる「カスタムアプリ」機能を搭載した。

 新機能の「カスタムアプリ」は、Excelのような簡易データベース機能と、共有タスク管理機能やメール通知機能、コメント機能などを組み合わせて、業務に合わせたアプリケーションを作成するものだ。例えば、これまでExcelファイルで管理していたクレーム対応履歴などをサイボウズ Office 9上で共有し、チームメンバー全員で更新できるようにする「クレーム対応管理アプリ」や、チームメンバー全員のタスクをデータベースで管理して進捗状況をひと目で把握できる「進捗管理アプリ」(写真1)などを、簡単な操作で作ることができる。

 カスタムアプリのデータベース機能は、同社のWebデータベースシステム「サイボウズ デヂエ」の技術をベースとしている。同社の青野慶久代表取締役社長(写真2)は、「今後、デヂエの機能はサイボウズ Officeシリーズに内包して提供していく。デヂエ単体での販売も継続するが、グループウエア製品の機能の一部とする提供形態がメインストリームになる」という。

 同日、サイボウズ Office 9をはじめとした同社製グループウエアをスマートフォンから利用するためのアプリケーション「サイボウズ KUNAI for iPhone」「サイボウズ KUNAI for Android」もリリースした。KUNAIシリーズには、スケジュール機能のみに対応する無償版「KUNAI Lite」と、メッセージやワークフロー機能が使える有償版「KUNAI」の2つのラインナップがあったが、今回のリリースで1本化し、すべての基本機能を無償で利用できるようにした。

 また、KUNAIの有料オプションとして、「サイボウズ KUNAI MDMパック」を用意する。KUNAI MDMパックでは、端末を紛失した際にリモート操作でKUNAI内のデータを消去する「リモートワイプ」機能、KUNAI搭載端末から社内システムへアクセスする際に、同社の中継サーバーを経由してセキュリティを担保する機能、端末管理機能、ユーザー管理機能をセットで提供する。

 サイボウズ Office 9のライセンス価格は、「スタンダード」エディションが10ユーザー版で6万3800円、カスタムアプリ機能を搭載する「プレミアム」エディションは10ユーザー版で8万2800円。サイボウズ KUNAI MDMパックのライセンス価格は、5ユーザー版で4万8000円(いずれも税別)。