Nexaweb Platformで開発した画面の例(トレーディングアプリケーション)
Nexaweb Platformで開発した画面の例(トレーディングアプリケーション)
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 日本ネクサウェブは2011年9月30日、リッチクライアント開発・運用ソフト「Nexaweb Platform」に、同時接続数を10人に限定した中小規模向けの廉価エディションを追加した。同年10月1日に販売開始する。価格は、同時接続数に制限のない既存ライセンス(税別200万円から)と比べ、サーバー構成により1/3から1/10になる。開発会社は、米Nexaweb Technologies。

 廉価版のエディション構成は二つ。(1)「Light」は、Webクライアント側の実行環境「Universal Client Framework」(UCF)と、Webアプリケーションサーバー側の実行環境「Enterprise Data Services」(EDS)で構成する。価格は、1サーバーあたり100万円(税別)。(2)「Premium Light」は、これに加えて、C/S間のメッセージ制御を司る「Internet Messaging Bus」(IMB)を含む。価格は、1サーバーあたり150万円(税別)。

 Nexaweb Platformの特徴は大きく二つある。一つは、Webアプリケーションの画面をリッチクライアント化できること。クライアント側の実行環境の実装は、Java AppletまたはJavaアプリケーションで、XMLで記述した画面をレンダリングする。画面更新時には、差分情報だけを送信する仕組み。一方、サーバー側では、クライアントと通信するための専用のServletが動作する。

 もう一つの特徴は、クライアントとサーバーの間に入ってHTTP通信を仲介するメッセージングバス(IMB)を用意していること。Webの仕組み(HTTP)を使いながらも、サーバーからのプッシュ配信や非同期通信などが可能。クライアントのデータをサーバーからリアルタイムに更新できるため、金融分野のアプリケーション開発などに向く。

 なお、Nexaweb Platformのアプリケーション画面を開発する専用の開発環境「Nexaweb Studio」を別途用意している(1開発ライセンスで税別14万5000円)。Eclipseのプラグインとして動作する。画面とイベント処理は、マウスによるドラッグ&ドロップによってビジュアル開発できる。画面記述用のXMLはツールが自動生成するため、アプリケーション開発者は画面処理の詳細やXML言語について知っている必要がない。