写真●MapInfo Professionalの画面
写真●MapInfo Professionalの画面
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 ピツニーボウズ・ソフトウェアは、パソコン向け地理情報システム(GIS)の新版「MapInfo Professional v11.0」を、2011年10月上旬に出荷する。新版では、表データの可視性と操作性を高めてデータ入力効率を高めたほか、背景として利用できるオンライン地図の種類を増やした。価格は、39万8000円(税別)。

 MapInfo Professionalは、スタンドアロンで動作するWindowsパソコン向け地理情報システム。売上データなどの企業データの属性として、地域や住所などの地理情報を含めて管理できる。これにより、例えば、人口の伸び率を考慮した地域ごとの販売計画や、エリアごとの店舗の密集度合や距離を考慮した在庫計画などを立てることができる。

 新版では、表形式データを視覚化・分析・編集する「テーブルブラウザ」を改善した。これにより、表形式のデータを扱う際のデータ入力効率などが高まったという。さらに、64ビットOS使用時のメモリー領域を、従来の2Gバイトから4Gバイトへと拡大した。これにより、大きな地理データを扱う際の処理速度が向上したとしている。

 新版では、オプション「プレミアムサービス」(価格は5万円)によって利用可能となるオンライン地図への接続機能を強化した。具体的には、米Microsoftのオンライン地図サービス「Bing Map」のうち、「Bing航空写真」と「Bingハイブリッド」(航空写真にビル名や道路などを重ね合わせたもの)に加え、新たに「Bing道路地図」を利用できるようにした。さらに、フリーの地理情報データを整備するプロジェクト「OSM(Open Street Map)」のオンラインのタイル地図も利用できるようにした。

 プレミアムサービスではまた、Bingの検索結果に住所情報が含まれていた場合に、検索結果に合わせて地図を表示する機能も追加した。MapInfoのデータをマッピングした任意の地図を使って、この機能を利用できる。

 稼働OSは、MapInfo Professional本体が、Windows XP/7、Windows Server 2008/2008 R2。別途、地理情報などを格納するためのデータベースが必要。XY(緯度/経度)データを扱う場合は、データベースとして、Access 2007/2010、SQL Server 2005/2008、Oracle Spatial 10Gr2/11Gr2、PostgreSQL 9.0(PostGIS 1.5.2)などが必要。空間データを扱う場合は、SQL Server 2005(SpatialWare 4.9)、SQL Server 2008、Oracle Spatial 10Gr2/11Gr2、PostgreSQL 9.0(PostGIS 1.5.2)などが必要。

■変更履歴
第一段落で価格を税込としていましたが、税別です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2011/09/26 12:57]