EMC DLm6000の外観
EMC DLm6000の外観
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 EMCジャパンは2011年9月21日、IBMメインフレーム向け仮想テープ装置の最上位モデル「EMC DLm6000」を出荷した。既存の最上位モデルと比べ、データ保存先に重複排除ストレージを利用できるようにしたことで、性能と拡張性を高めた。価格は個別見積もり。

 DLm6000は、ハードディスク搭載ストレージを仮想的にテープ装置として扱えるようにしたVTL(仮想テープ装置)である。メインフレーム(z/OSを搭載したIBM System z)とFICONチャネルで直接接続することで、z/OSからは周辺機器の3480/3490/3590テープドライブとして利用できる。複数サイトに設置することで、DLm6000間のリモートレプリケーションも可能である。

 今回、データ格納用のストレージ装置として、SAN/NAS兼用ストレージの最上位機「VNX7500」に加えて、新たに重複排除機能付きストレージの最上位機「Data Domain DD890」を接続できるようにした。従来のVTLの最上位モデル「DLm960」では、汎用ストレージのVNXしか接続できなかった。

 重複排除ストレージを利用できるようになったことなどにより、FICONチャネル数(12本)やVTE(仮想テープドライブ)数(6台)はそのままに、データ転送性能や論理容量が増えた。具体的には、既存モデルのDLm960が転送速度1.2Gバイト/秒、論理容量1.2Pバイトであるのに対して、DLm6000では、転送速度2Gバイト/秒、論理容量5.7Pバイトになった。