米Salesforce.comは現地時間2011年9月21日、ヘルプデスクアプリケーションの米Assistlyを買収したと発表した。同買収によりクラウド型顧客サービスアプリケーション「Service Cloud」の拡充を図る。買収額は約5000万ドルで、2012会計年度第3四半期(2011年8~10月)の収益への影響はないとしている。

 Assistlyは2009年設立。中小企業や新興事業向けに、ソーシャル機能を備えた顧客サービスを短期で構築できるアプリケーションを手がけている。米Instagram、英Spotify、米Squareなどが採用している。

 Assistlyのアプリケーションでは、顧客サポート担当者は「Facebook」や「Twitter」、オンラインチャット、電子メール、電話など様々なチャネルを通じてリアルタイムで顧客に対応でき、それらのやり取りは一元管理される。担当者に時間給を支払うための管理機能も持つ。

 Salesforce.comアプリケーション担当執行バイスプレジデントのAlex Dayon氏は、「Assistlyの技術とビジネスモデルをService Cloudに統合することで、規模の小さい会社もソーシャル企業になれる」と述べ、数百万社ある中小企業市場への浸透を期待する。米国では従業員100人未満の中小企業が580万社あるという。

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