米ミシガン大学ビジネススクールが開発した米国顧客満足度指数(ACSI:American Customer Satisfaction Index)を用いた2011年のブランド別顧客満足度調査によると、パソコン分野の平均指数は前年と同じ78点だった。米Appleが前年から1ポイント増えて87点となり過去最高得点を獲得。Appleは8年連続でほかのパソコンメーカーを抑えて首位を維持した。

 消費者の嗜好(しこう)が変化する中、技術進歩が加速し、パソコン業界は急変しつつある。従来型のデスクトップパソコンの需要が低下する一方で「iPad」にけん引され、タブレットコンピューターの市場が急拡大していると、調査機関の米ACSIは分析している。

 ほかのパソコンメーカーを見ると、米Hewlett-PackardのHPブランドは前年から1ポイント増の78点となり、Compaqブランドの75点を上回った。いずれも2002年の合併以来最高得点を獲得したが、HPの市場シェアはタブレットコンピューターの台頭で脅かされているという。このほか米Dell、台湾Acer(Gatewayブランドを含む)は77点で、ソニーや東芝などが含まれる“その他のメーカー”も同じく77点を獲得したが、いずれも前年から横ばいだった。

 ミシガン大学教授のClaes Fornell氏は、Appleが前年に続き競合メーカーを9ポイント以上引き離していることについて、「既存の技術を切り離して新しい分野を切り開くといったAppleの革新性と多様性が、同社の今の地位をもたらしている」と述べている。

[発表資料]
[満足度指数表]