イー・アクセスは2011年9月16日、携帯電話向けに新たな割り当てが予定されている700/900MHz帯に関する説明会を開催し、同社の割り当て希望に対する考え方を説明した。説明会には代表取締役会長の千本倖生氏と代表取締役社長のエリック・ガン氏、執行役員副社長の阿部基成氏が出席した。冒頭、千本氏は「プラチナバンドの割り当ては今回が最後だろう。LTEという高速回線の全国普及および競争促進による市場活性化が政策的に重要で、総務省にはこうした観点から公正な審査をお願いしたい」と述べた。

 続いてガン氏が割り当てを希望する周波数とその理由を説明した。同社は総務省の「700/900MHz帯移動通信システムに係る参入希望調査」において、700MHz帯と900MHz帯の両方を希望すると表明している(関連記事)。

 ガン氏は、「周波数は、どの帯域を持っているかという質と、どれだけ帯域幅を持っているかという量が、携帯電話事業者の競争力の源泉になる。イー・アクセスはプラチナバンドやIMTコアバンドも持っていないし、帯域幅も大手3社は100MHz以上持っているのに対して30MHzしか持っていない。まだ質量ともに有していない」と現状を説明した。その上で、「我々のような新興事業者が参入することで、2005年以前と現在で通信速度は100倍に向上して料金も1/3と安くなった。新興事業者が参入して競争することが消費者にメリットもたらす」と主張した。

 また、大手3社が700/900MHz帯の割り当て理由にトラフィック対策を挙げていることを指摘し、「イー・アクセスはLTEという高速サービスの全国普及に主眼を置いている。また1MHz当たりのトラフィックも他社の2倍ある。ここからみても、現在の周波数帯を有効利用している」と述べた。

 審査をする立場の総務省には、開設指針において「LTEの人口カバー率や料金水準、MVNOのユーザー比率、SIMフリー端末比率、周波数のイコールフッティングを盛り込んで欲しい」(ガン氏)と要望した。

 ガン氏の説明内容は、900MHz帯の割り当て希望のみに触れていた。そのためその後の質疑応答で、700MHz帯と900MHz帯の優先度についての質問が出た。それに対して千本氏は、「基本は900MHz帯を希望する。900MHz帯の方が時期的に先に割り当てられるからだ。仮に900MHz帯を割り当てられれば700MHzは遠慮する」と回答した。拡張の可能性がある1.7GHz帯については、「拡張もぜひしてほしいが、総務省の参入希望調査は700MHz帯と900MHz帯である。今回はそこに焦点を絞っている」(ガン氏)と答えた。

 また、「ソフトバンクモバイルの孫正義氏は政治力を使ったり、光の道でCMを使ったり、1兆円の設備投資表明、iPhoneの速度向上といった発言で世論をリードする。こうした点にどう対抗するのか」との質問が出た。それに対して千本氏は、「政治力などは議論しても仕方ない。そのような要素は加味せず、我々は堂々と透明に主張する」と回答した。