シャープが2010年12月に発売した10.8型と5.5型の2製品
シャープが2010年12月に発売した10.8型と5.5型の2製品
[画像のクリックで拡大表示]

 シャープは2011年9月15日、タブレット端末「GALAPAGOS」2機種を生産終了し、9月末で販売の申し込みを終了すると発表した。製品は10.8型と5.5型の液晶ディスプレイを搭載していた製品で、同社のWebサイトなどで直販していた。8月30日に発売したイー・アクセス(イー・モバイル)の7型液晶を搭載した製品については、販売を継続する。

 同社によると「電子書籍の市場を開拓するという一定の役割を果たした」ことが生産終了の理由という。10.8型と5.5型の2機種は2010年12月に発売となった。当初は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とシャープの合弁会社が運営する電子書籍配信サービス「TSUTAYA GALAPAGOS」を利用するための電子書籍リーダーとして位置付けられていた。その後、2011年7月には汎用的なAndroid端末として利用できるようにするためのシステムソフトを配布。TSUTAYA GALAPAGOSもシャープ端末だけでなく、他社製のAndroid端末で利用できるようにサービスを拡大していた。

 当初は端末からサービスまでをシャープが管理する垂直統合型のビジネスモデルを目指したが、数多くの競合するタブレット製品や電子書籍サービスが登場する中で方向転換を余儀なくされたといえる。