米Hewlett-Packard(HP)は米国時間2011年9月12日、企業向けセキュリティソリューション「Enterprise Security Solutions」の拡充を発表した。昨年同社が買収したセキュリティソフトベンダー各社によるツールを提供し、モバイル、クラウドコンピューティング、ソーシャルメディアの利用において懸念される脅威に対処するためのサービスなどを追加した。

 HPは、昨年買収した米ArcSightと米Fortify Software(関連記事:HP、セキュリティーソフトのArcSightを買収へHP、企業向けセキュリティのFortify Softwareを買収へ)、また米3Com買収を通じて獲得した米TippingPoint(関連記事:HP、3Comを約27億ドルで買収へ、統合データ・センター戦略を推進)の技術を組み合わせ、高度なサイバー脅威から企業のアプリケーションとITインフラを保護するリスク管理プラットフォームを構築した。既存のアプリケーションに対してはセキュリティテストや診断機能を提供し、今後導入するアプリケーションにはセキュアな基盤を提供する。

 具体的には、ログ管理およびユーザー行動監視ツール「HP ArcSight Express 3.0」、アプリケーションのセキュリティテストスイート「HP Fortify Software Security Center」、商用アプリケーションとカスタムアプリケーションを保護するサービス「HP TippingPoint Web Application Digital Vaccine(WebAppDV)2.0」をそろえる。

 そのほか、未承認のアクセスや不正プログラムのインストールからパソコンやサーバーを保護する脅威管理サービス「HP Enterprise Cloud Service(ECS)- End Point Threat Management」、セキュリティ関連のログからセキュリティの脅威を分析/識別する「HP Security Information and Event Management(SIEM)」、コードスキャンによって脆弱性を特定する「HP Application Security Testing-as-a-Service」などのサービスも提供する。

 HPが引用した米Ponemon Instituteの調査結果によると、企業の上級幹部の50%以上が過去1年間に自社でのセキュリティ侵害が増えたと答えた。30%近くが内部者による不正アクセスを経験し、20%が外部からの侵害を受けたことがあるという。

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