米Googleは米国時間2011年9月9日、Webベースの統合オフィスアプリケーション「Google Docs」で発生した不具合について謝罪するとともに、その原因を説明した。Google Docsは9月7日に約1時間アクセスできない状態に陥った。

 不具合は大半のユーザーに影響を与え、ドキュメントのリストページ、文書、図形描画、Apps Scriptsを利用できなくなった。Googleによると、ドキュメントリストに関するリアルタイムコラボレーション機能を強化するために実施した設計変更が原因で、メモリー管理の問題を引き起こしたという。

 Google Docsではドキュメントに変更が加えられると、更新が必要なサーバーを検索するが、メモリー管理の不具合により検索のたびにメモリーの過剰消費が進み、サーバーが大量のリクエストを正しく処理しきれず、サービスが停止してしまった。

 アクセス失敗率が急速に上昇して60秒後に警告が発せられ、Googleのエンジニアリングチームが問題を診断して原因を突き止め、最初の警告が出てから23分後に変更機能のロールバックを開始した。25分後にロールバックを完了し、5分後に正常なアクセス状態に戻った。

 今回の不具合の調査結果は、同社サービスの運用状況について報告する「Apps Dashboard」に掲載されている。

[発表資料へ]