AiRScouterを体験する来場者。パネルに手をかざすと、その部分の詳細な説明がAiRScouterの画面に表示される
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AiRScouterで見える視界のイメージ。目の前に半透明のディスプレイがあり、そこに必要な情報が表示されるイメージだ
AiRScouterで見える視界のイメージ。目の前に半透明のディスプレイがあり、そこに必要な情報が表示されるイメージだ
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AiRScouterと、画面の出力に利用したデモ用の携帯端末。小型なので、作業者が身に付けて利用できる
AiRScouterと、画面の出力に利用したデモ用の携帯端末。小型なので、作業者が身に付けて利用できる
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9月6日に発表したばかりのインクジェット複合機「MyMio」シリーズが並んだ
9月6日に発表したばかりのインクジェット複合機「MyMio」シリーズが並んだ
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 ブラザー工業とブラザー販売は2011年9月9日、同社のプライベート展示会「ブラザーワールドジャパン2011」を都内で開催した。9月6日に発表したばかりのインクジェット複合機「MyMio」シリーズやビジネス向けプリンターの「JUSTIO」シリーズなどの新製品を展示したほか、8月24日に事業化を決定したヘッドマウントディスプレイ「AiRScouter(エアスカウター)」をデモンストレーションした。

 AiRScouterは、片目の前に半透明のミラーを置き、そこに光源部から画像を当てて反射させることで、目の前に半透明のディスプレイがあるかのように見せる装置。実際の視野に重ねて、約1m先に16型のディスプレイがあるのと同様の視認性を実現する。パソコンやスマートフォンなどから出力した画像をカラーで表示できる。眼鏡のように装着するので、携帯して画面を見ながらも、両手を自由に使うことができる。

 利用シーンとしては、工場での組み立て作業や修理・メンテナンスサービスの現場などで、マニュアルや部品の説明などを手元に表示させ、効率的に作業を実施できるようにする例を挙げる。既に、NECの現場業務向けウェアラブルコンピューター端末「Tele Scouter(テレスカウター)」のディスプレイとして採用が決定しており、2011年秋から出荷を開始するという。

 会場では、AR(拡張現実)の技術と組み合わせたデモも披露した。例えば、AiRScouterを装着してパネルに手をかざすと、手をかざした部分に関連する情報をAiRScouterで表示する。また、商品や部品の棚から品物をピックアップする際に、AiRScouterを通じて品物のある棚を指し示したり、間違った品物を手にしたときにAiRScouterの画面で注意を促したりするデモも示された。