KDDI(au)は2011年8月25日、マイクロソフトが開発した携帯電話向けOS「Windows Phone 7.5」を搭載したスマートフォン「Windows Phone IS12T」を発売した。「メトロ(Metro)」と呼ばれる新しいユーザーインタフェースを採用し、マイクロソフトのクラウドサービスと連携することが特徴だ。加えて、「Microsoft Office」のモバイル版を搭載し、WordやExcel、PowerPointのファイルをそのまま扱える点をウリとする。

 カタログを見ても、「直感的操作でOfficeもエンタメも思いのまま」「パソコンで作成したOffice文書がそのまま使える」などと、Officeを使えることが強調されている。普段からWordやExcelを利用するビジネスパーソンにとっては、スマートフォンでもOfficeが使えるのは大きな魅力だ。店頭でも「Officeが使えるという点と、動作の高速性に注目が集まっている」(ビックカメラ有楽町店本館 携帯電話・PHSコーナーの望月俊治氏)という。

 とはいえ、モバイル版のOfficeで、パソコン版のOfficeと全く同じことができるわけではない。マイクロソフト自身も「モバイル版のOfficeで、文書をゼロから作ることは想定していない。モバイル版にそこまでの機能は必要ないと考えている。文書を閲覧したり、ちょっとした手直しをして戻す程度で済む状況を想定している」(日本マイクロソフト 業務執行役員 コミュニケーションズ パートナー統括本部長の横井伸好氏)としている。そこで本稿では、Windows PhoneのOfficeで実際に何ができるのか、その使い勝手はどうなのかをリポートする。

スタート画面で「Office」のタイルをタップすると、左のような「Officeハブ」と呼ばれる画面が開く。ここで文書のタイルをタップするとファイルを開ける。横スクロールすると保存先の一覧が表示され、ほかのファイルも選べる。中央がWord、右がExcelの画面
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