図●個々の企業が社内構築するよりクラウドベースのサービスは効率が高いと解説
図●個々の企業が社内構築するよりクラウドベースのサービスは効率が高いと解説
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 米Googleは現地時間2011年9月7日、クラウドコンピューティング環境を利用した電子メールシステムと、個々の企業が社内構築した電子メールシステムのエネルギー効率を比較した調査報告書(PDF文書)を公開した。同社のWebメールサービス「Gmail」はエネルギー効率が高く、環境に優しいと主張している。

 クラウドベースのサービスは通常、サーバーの稼働率が高いうえ、目的に特化したハードウエアおよびソフトウエアから成るデータセンター内に構築されるため、高いエネルギー効率を実現できると同社は説明している。

 調査によると、電子メールユーザー1人あたりの年間電力消費量は、社内構築した電子メールシステムの場合、小規模企業(ユーザー数50人)では175kWh、中規模企業(同500人)で28.4kWh、大規模企業(同1万人)で7.6kWhだが、Gmailはわずか2.2kWh未満という。

 また、ユーザー1人当たりの年間カーボンフットプリント(CO2排出量)は、小規模企業の社内電子メールシステムが103kgであるのに対し、Gmailは1.23kg未満と、約80分の1にとどまる。

 さらに同社はビデオ共有サービス「YouTube」についても分析した。YouTubeコンテンツを1分間再生するのにサーバーは0.0002kWhの電力を消費する。これを基に換算すると、DVD1枚を製造してパッケージし、出荷するのに必要なエネルギーで、YouTubeコンテンツを3日間視聴することができるとしている。

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