三菱東京UFJ銀行は2011年9月6日、同行のネットバンキングサービスの顧客を狙った不審メールが流通している問題について(関連記事)、現状と対策を発表した。同日17時までに顧客からの問い合わせは約500件に上り、実際に被害も発生しているという。事態を重視した同行は、改めて注意を呼びかけている。

 不審メールの内容は同行のネットバンキングサービス「三菱東京UFJ ダイレクト」の契約内容といった、顧客情報を盗み取ろうとするもの。同メールに添付されているファイル(拡張子はexe)を開くと、「三菱東京UFJ ダイレクト」のパスワードや契約カード情報(契約番号、確認番号)などの情報を入力・送信させる仕組みになっている。

 三菱東京UFJ銀によれば、このファイルを開いて顧客情報を送信してしまった顧客がいるもよう。実際に顧客から身に覚えのない資金移動が起きているとの問い合わせも受けた。同メールは、三菱東京UFJ銀の顧客かどうかにかかわらず、不特定多数の顧客に発信されているという。

 同行は顧客に注意喚起を促す文書を改めてWebサイトに掲載すると同時に、ネットバンキングの顧客向けに電子メールを送って注意を呼びかけた。ネットバンキングへログインした直後の画面にも、注意喚起の情報を掲載するようにした。

[三菱東京UFJ銀行の注意喚起を促す文書(PDF)へ]