アシストは2011年9月6日、中小企業向けのOracleデータベース(DB)サーバー導入キット「DODAI-i」を刷新した。キットを構成するストレージを最新機種に置き換えて、ストレージのデータ転送性能や最大容量を高めた。価格は、1250万円(税別、以下同)から。

 DODAI-iは、Oracle Databaseを採用したDBサーバーシステムである。2ノード構成のDBサーバーの構築と保守に必要なシステム一式、導入サービス、保守サポートをパッケージ化している。一からシステムをそろえて構築するよりも短期間にDBサーバーを立ち上げられる。

 構成要素は以下の通り。DBサーバーソフトは、「Oracle Database 11g」(DBクラスタリング機能であるReal Application Clustersを含む)を使用。DBサーバーを動作させるPCサーバーは、2Uラックマウント型の「IBM System x3650 M3」(OSはRed Hat Enterprise Linux 5)が2台。ストレージは、「IBM System Storage DS3512」(3.5型SAS 300Gバイト×12基)を1台または2台使う。

 今回、DODAI-iの構成を刷新し、ストレージを以前のDS3400シリーズから、2010年6月に出荷した最新機種のDS3500シリーズに置き換えている。これにより、最大容量が96Tバイトから192Tバイトへと2倍に拡大したほか、データ転送性能などが向上している。

ASM仮想ストレージ使用モデルも用意

 ストレージの台数に応じて、2ノードで1台のストレージを共有する「エントリモデル」と、2台のストレージを束ねて仮想化する「ストレージコスト削減モデル」の2モデルを用意した。

 ストレージコスト削減モデルでは、Oracle Databaseが標準で備える「Automatic Storage Management」(ASM)機能を使い、2台のストレージを仮想化する。ASMを使うと、複数台のストレージにまたがったボリュームを構成できる。安価なストレージ機器を複数台束ねてスケールアウトさせることで、性能と可用性が高まるという仕組み。

 なお、DODAI-iは、DBサーバーキットであるDODAIシリーズ全5モデルのうち、PCサーバーとストレージに米IBM製品を採用したエントリモデルという位置付け。DODAIのこのほかの3モデルは、いずれも米Hewlett-Packard製のハードウエアを採用しており、DODAI-iよりも上位に位置する。最上位モデルはブレードサーバーを採用しており、DBサーバーの統合用途などにも利用できる。

 DODAI-iの価格は、エントリモデルが、Oracle Database Standard Editionの2CPUライセンス相当(1CPU×2ノード)付きで、1250万円から。ストレージコスト削減モデルは、Oracle Database Standard Editionの2CPUライセンス相当(1CPU×2ノード)付きで1500万円から、Oracle Database Enterprise Editionの4CPUライセンス相当(2CPU×2ノード)付きで3800万円から。