米IDCは世界の外部ディスクストレージ市場に関する調査結果を米国時間2011年9月2日に発表した。それによると、2011年第2四半期における工場出荷額は約56億ドルで、前年同期比12.2%増加した。

 外部ストレージ市場は、エンドユーザーが引き続き新技術に投資していることから、すべての分野で売上高が2ケタの成長率を示した。仮想化、ビッグデータ、クラウド関連の新製品が登場していることに加え、IT予算の引き締めが緩和していることも市場成長を押し上げたと、同社は分析している。

 メーカー別の工場出荷額を見ると、米EMCが市場シェア28.7%で首位を維持した。2位は米IBMでシェアは13.7%、次いで米NetAppがシェア12.8%だった。シェア11.0%の米Hewlett-Packard(HP)が4位に入り、以下、日立製作所(シェアは8.1%)と米Dell(同7.9%)が続いた。

 NASやiSCSI SANを合わせたネットワークストレージ分野の工場出荷額は約48億ドルで、前年同期と比べて15.0%増加した。EMCがシェア31.9%を獲得して首位の座を守った。

 ディスクストレージ全体の世界市場は、工場出荷額が約75億ドルで前年同期比10.2%増加した。市場全体の出荷容量は5353P(ペタ)バイトで、同46.7%拡大した。

■2011年第2四半期における外部ディスクストレージ世界市場の
メーカー別工場出荷額(単位:100万ドル)

メーカー   11年Q2     11年Q2     10年Q2     10年Q2     成長率
           出荷額   市場シェア   出荷額   市場シェア
EMC        $1,621      28.7%     $1,287      25.6%      26.0%
IBM          $771      13.7%       $680      13.5%      13.4%
NetApp       $720      12.8%       $572      11.4%      25.7%
HP           $619      11.0%       $567      11.3%       9.1%
日立         $459       8.1%       $372       7.4%      23.3%
Dell         $444       7.9%       $472       9.4%      -5.9%
その他     $1,009      17.9%     $1,080      21.5%      -6.6%
合計       $5,643     100.0%     $5,031     100.0%      12.2%

出典:IDC

[発表資料へ]