写真1●「The SOCIAL ENTERPRISE Platorm」をテーマに基調講演に立つ米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフCEO
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写真2●Facebookが検索などを抜きインターネット利用時間のトップに
写真2●Facebookが検索などを抜きインターネット利用時間のトップに
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写真3●急速に増えているFacebookアプリ
写真3●急速に増えているFacebookアプリ
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写真4●ソーシャルエンタープライズのプラットフォームサービスとなる「Force.com」「Database.com」「Heroku」
写真4●ソーシャルエンタープライズのプラットフォームサービスとなる「Force.com」「Database.com」「Heroku」
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写真5●Force.comの新機能
写真5●Force.comの新機能
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写真6●Database.comの月額利用料金
写真6●Database.comの月額利用料金
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写真7●Herokuの企業向けサポートパッケージ「Heroku Enterprise Packages」を発表
写真7●Herokuの企業向けサポートパッケージ「Heroku Enterprise Packages」を発表
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 2011年9月1日(米国時間)、3日目を迎えた米セールスフォース・ドットコムのイベント「Dreamforce 2011」の基調講演は、イベントのテーマであるソーシャルエンタープライズ(関連記事)を支えるプラットフォームを話題の中心に据え(写真1)、同社のPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)である「Force.com」「Heroku」の新機能や、会期中に一般利用が可能になったデータベースサービス「Database.com」などを説明した。

 セールスフォースのマーク・ベニオフCEOはプラットフォーム自体が変化していることの例として、インターネットの利用時間を挙げ、Facebookが検索などを抜きトップになっている現状を説明(写真2)。その理由をベニオフ氏は「アプリが素晴らしいから」と述べ、実際にFacebookアプリが急速に増えている状況を示した(写真3)。さらにAndroidやiOS向けのアプリも引き続き増加し、salesforce.com用のアプリマーケット「AppExchange」でもソーシャルアプリが増えていることを挙げ、「アプリの開発者の成功こそが大事」(同氏)であるとし、企業が新たにソーシャル化するうえでは開発者が大きな役割を担うことを示した。

 開発者にとって開発のしやすい環境――。それがセールスフォースが提供するPaaSなどのサービスであるとし、機能の強化も開発者がアプリなどをこれまで以上に開発しやすくするためのものと位置付ける。プラットフォームとして基調講演で挙げられたのは「Force.com」「Database.com」「Heroku」である(写真4)。事例とともに新機能などが紹介された。

 Force.comについては昨日紹介されたものも含め、ソーシャル、モバイル、オープン、開発手法(プレゼンではDeclarative)の四つの分野の新機能(写真5)を説明した。ソーシャルでは同社の企業向けSNSである「Chatter」の機能をカスタムアプリなどに組み込むための「Chatter Connect」、モバイルではスマートフォンやタブレット向けにsalesforceアプリを最適化・カスタマイズする「touch.salesforce.com」、オープンの分野では他のWebサービスなどと連携するための「Streaming API」「Apex REST API」、そして開発手法ではドラッグ・アンド・ドロップでユーザーインタフェースをデザインする機能などを備える「Visual Workflow Cloud Designer」とHTML5のサイト構築などを支援する「Siteforce」が紹介された。

 Database.comは会期中に一般に公開されたデータベースサービスで、月額利用料金などをアナウンス(写真6)。Herokuについては昨日の講演でも紹介されたJavaのサポートなどに触れつつ、「Heroku Enterprise Packages」を発表した。RubyやJavaを使って開発をする企業に対して、週7日/24時間のサポート、アプリのモニタリングなどを提供。予測される料金は月額4000米ドルからとしている(写真7)。