米IBMは現地時間2011年8月31日、犯罪捜査や詐欺防止のための情報分析ソフトウエアを手がける英i2を買収することで最終合意したと発表した。IBMはi2買収により、爆発的に増大する情報(ビッグデータ)を分析するソリューションの拡充を図る。

 i2は英国ケンブリッジを本拠とし、米バージニア州に米国本社を置いている。銀行、医療、保険、小売り販売のほか、防衛、警察、国家安全保証に関わるさまざまな業界にわたる4500以上の顧客を世界150カ国に抱えている。

 IBMは自社のリアルタイム分析ソリューションとi2の技術を統合し、詐欺やセキュリティ脅威の撲滅に取り組む公共機関や民間企業を支援する。ソーシャルメディアや生体認証、犯罪データベースに分散した、膨大な非構造化データを有効活用できるようにしていく。

 IBMは金額などの買収条件については明らかにしていないが、英メディア(Financial Times)は推定約5億ドルと報じている。i2は米プライベートエクィティのSilver Lake Sumeruによって2008年に1億8500万ドルで買収されていた。

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