写真1●米ヴイエムウェアのデビッド・マクジャネット氏
写真1●米ヴイエムウェアのデビッド・マクジャネット氏
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 ヴイエムウェアは2011年8月29日(米国時間)、同社初となるデータベース製品「VMware vFabric Data Director」を発表した。サービスプロバイダーがデータベース・アズ・ア・サービス(DaaS)を構築するために使う。対応データベースの第一弾として、PostgreSQLをベースにした「VMware vFabric Postgres」も発表した。

 Data Directorは、仮想マシン上にデータベースを配備し、それらを一括管理する機能を備える。「データ量が増加するにつれて、データベースの数も増えてきた。Data Directorを使えば、複数のデータベースを一気に作ったり、まとめてパッチを当てたりすることができる」。米ヴイエムウェア アプリケーション・プラットフォーム担当のデビッド・マクジャネット氏は、Data Directorのメリットをこう話す(写真1)。

 Data Director上のデータベースは、同社の仮想化ソフト「VMware vSphere」と連携して動く。この連携により、仮想マシンとデータベース間でメモリーを融通するようなことが可能になる。また、同じようなデータベースを作る際に、「リンク・クローン」機能で作業を効率化することもできる。

 VMware vFabric Postgresは、PostgreSQLをベースにヴイエムウェアがvSphere向けに最適化した製品。いわば、Data Director専用のPostgreSQLである。最初のデータベースとしてPostgreSQLを選んだ理由をデビッド・マクジャネット氏は、「オープンソースのコミュニティがしっかりしているし、ユーザーベースも良い」と説明する。

 ヴイエムウェアは今後、Data Director対応のデータベースを増やしていく計画だ。既に、米サイベースの「Sybase Adaptive Server Enterprise」と米EMCの「Greenplum」が、Data Directorへの対応を表明している。