写真1●Nimsoft Monitorの画面
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写真2●CA TechnologiesでNimsoft事業部長を務めるMike Alford氏
写真2●CA TechnologiesでNimsoft事業部長を務めるMike Alford氏
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写真3●監視対象と監視プローブの一覧画面の一部
写真3●監視対象と監視プローブの一覧画面の一部
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 CA Technologiesは2011年8月30日、互いにレイヤーが異なるIaaS/PaaS/SaaSの稼働状況を単一画面で同時に監視できるソフト「Nimsoft Monitor」を出荷した。

 主にネットワンシステムズを通じて、ユーザー企業やMSP(サービスプロバイダ)向けに販売する。

 Nimsoft Monitorは、情報システムのインフラからアプリケーションまで複数のレイヤーにまたがったシステム全体を、オンプレミスからクラウドサービスまで複数の事業者ネットワークにまたがって監視できるようにするソフト。社内システムのCPU負荷や、業務アプリケーションの死活、著名クラウドサービスの稼働状況などを、単一のWebポータル上で把握できる(写真1)。

 「市場にある既存の監視ツールでは、情報システムをクラウドに移行した場合に都合が悪い」と指摘し、Nimsoft Monitorの優位性をアピールするのは、CA TechnologiesでNimsoft事業部長を務めるMike Alford氏(写真2)。クラウドを監視するためには、オンプレミスとクラウドの区別なく、必要な機能を必要なだけ利用可能で、素早く性能を拡張できなければならないと主張する。

独自の広域分散型システム、監視対象は120種以上

 Nimsoft Monitorのアーキテクチャは、主に、Nimsoft本体(管理サーバー)と、監視プローブで構成する。管理サーバーと監視プローブの通信はメッセージ・バス型の双方向通信で、TCP上の独自プロトコルを利用する。遠隔地のデータセンター同士のように、WAN越えで利用できる。一方、監視プローブは、監視対象をリモート監視するモジュールであり、監視対象の近くにある任意のサーバー機に導入して利用するのが基本となる。

 監視プローブは、サーバー、ストレージなどのハードウエアからアプリケーション、クラウドサービスまで、監視対象ごとに120種類以上が用意されている(写真3)。ここから、必要な監視プローブをダウンロードして利用する。監視方法は主にリモート監視であり、各種の遠隔管理用APIや遠隔ログインによるコマンド実行、SNMP/WMIやサービスの死活監視など各種の手法を組み合わせている。サーバーOSの監視用には、サーバーOS上にインストールしてローカル監視するエージェントも用意している。

 ライセンスは、買い切り型ではなく、1年単位で利用権を契約するサブスクリプション(購読)ライセンスを採用した。支払い方法は月額制で、最小構成時(サーバー50台、ネットワーク機器50台)に月額22万1650円(参考価格、税別)。なお、Nimsoft Monitorは、米CA Technologiesが2010年4月に買収した米Nimsoftの製品である。

 Nimsoft Monitorの稼働OSは、Windows、各種Linux(Red Hat Enterprise Linux、SUSE Linux Enterprise Server)、Solaris。監視/管理データを格納するデータベースサーバーとして、Oracle Database、SQL Server、MySQL 5.1などを利用する。