米Cisco Systemsは米国時間2011年8月29日、米Microsoftの「Office」に対応したコラボレーションソフトウエアを手がける米Verslyを買収したと発表した。買収金額などの条件については明らかにしていない。

 Verslyはサンフランシスコに本拠を置く非公開企業。Wordドキュメント、Excelスプレッドシート、PowerPointプレゼンテーション、Outlook電子メールの内容に関して人々がより手軽で効率的に協業するためのプラグインを提供している。

 コラボレーションはCiscoが掲げる5つの優先事項の1つで、実現可能な最大市場規模(TAM:Total Addressable Market)を450億ドルと試算している。CiscoはVerslyのソフトウエアを企業向けSNSツール「Cisco Quad」、統合通信(UC)アプリケーション「Cisco Jabber」、Web会議システム「Cisco WebEx」といったコラボレーション製品に統合し、たとえばドキュメントの内容が変更された際にCisco Quad内で自動通知を受け取ったり、ドキュメントを閲覧しながらCisco Jabberでインスタントメッセージをやりとりしたり、Cisco WebExでプレゼンテーションからWeb会議を開催したりできるようにしたいと考えている。

 Ciscoコラボレーションソフトウエアグループ(CSG)担当ジェネラルマネージャー兼バイスプレジデントのMurali Sitaram氏は、「Versly買収によってコラボレーション製品を強化し、ビジネスアプリケーションとソーシャル技術を統合してユーザー体験の向上を図る」と述べている。

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