アサヒグループホールディングスは2011年8月29日、営業情報を「見える化」する機能を備えたクラウドを中国拠点に導入、同年9月から本格的に利用を始めると発表した。クラウドを利用することで、自社でシステムを構築した場合と比較して、運用費を含むITコストを75%削減できる見込みだ。

 新システムでは、上海、深セン、大連にある営業拠点の情報を見える化する。米セールスフォース・ドットコムの「Force.com」と富士通が提供する「SAP BusinessObjects BI OnDemand」を組み合わせて導入。Force.comに顧客情報や販売実績などを蓄積したうえで、BI OnDemandで分析する。システム構築は富士通が担当した。

 同システムの導入で、情報共有や分析の強化はもとより、属人的だった業務の標準化や、本社が現地の営業情報を地域や業態別にリアルタイムに参照できるようになる。システム構築費など初期費用は公表していない。