MTCMS 5.3で、コンテンツの変更差分を比較する画面
MTCMS 5.3で、コンテンツの変更差分を比較する画面
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 スカイアークシステムは2011年8月25日、Webコンテンツ管理ソフト(Content Management System、CMS)の新版「MTCMS 5.3」を発表した。新版では、ユーザーインタフェース(UI)を改善したほか、コーポレートサイト向けのセキュリティ機能を追加した。

 出荷は9月21日。価格は1サーバー構成の「標準版」が84万円(税込み、以下同)、サーバー数無制限の「Enterprise版」が262万2900円。

 MTCMSは、企業向けのCMS。社内報やコーポレートサイトなど、情報を頻繁に更新するサイトの運営を支援する。専門知識を必要とせずにコンテンツを登録・更新・管理できる。企業の需要に合わせ、CSVによるコンテンツの一括登録や承認ワークフロー、アクセス制御による閲覧制限などの機能を提供する。

 シックス・アパートのCMS「Movable Type(MT)」を強化するプラグインとして実装されており、MTをセットにしたパッケージとして販売する。

UIを改善、コンテンツ変更差分を可視化

 UIの改善では、コンテンツナビゲーター機能により、どの画面を表示させている場合でも、個々のコンテンツにアクセスしやすくした。さらに、ログイン時に表示されるダッシュボード画面を改善し、サイト全体の更新状況、自分の承認待ち案件、自分の最近のアクションなどをリスト化して把握できるようにした。

 また、コンテンツの更新にあたって、古いコンテンツと新しいコンテンツの差分を画面で比較できるビューを追加した。差分を目視確認できるため、コンテンツの内容をより正確に管理できるようになる。また、多言語対応を施したことで、一つのサイトで複数の言語ページを取り扱えるようにした。

公開前コンテンツの漏洩を防止

 コーポレートサイト向けのセキュリティ強化点は、大きく三つある。いずれも、Enterprise版には標準で備わっているが、標準版ではオプション扱いとなる。

 (1)「コンプライアンス遵守機能」は、コンテンツやサイトの公開前に禁止表現(NGワード)やアクセシビリティなどをチェックし、サイト全体にルールを適用できるようにする。オプション価格は21万円。

 (2)「プレビュー強化機能」は、コンテンツを公開することなくプレビューできるようにする。従来は、プレビューと同時にHTMLが公開され、見られてしまう恐れがあった。オプション価格は10万5000円。

 (3)「ステージングサーバー同期機能」は、制作サーバーから公開サーバーへのコンテンツ転送時に、これまでのRsyncに加えてFTPで転送できるようにする。また、公開日の指定に合わせて同期できるようにする。オプション価格は10万5000円。

 MTCMSの稼働OSは、Windows 2003/2008、各種Linux(RedHat Enterprise Linux 4/5、Cent OS 5)、Solaris 10、Mac OS 10.5以上。利用可能な外部データベースは、標準版がMySQL 5.0.x、Enterprise版がMySQLに加えてSQL Server 2008およびOracle Database 11g。