図●塩害を受けた農地の土壌改良状況などをセンサーネットを使って観測する
図●塩害を受けた農地の土壌改良状況などをセンサーネットを使って観測する
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 NECとNTTドコモ、マイファームの3社は2011年8月25日、東日本大震災の津波によって塩害を受け、耕作不能となっている東北地方太平洋沿岸の多くの農地を復興するための支援事業に関して、業務提携することで合意したと発表した。

 マイファームが所有する塩害除去技術と、NTTドコモおよびNECが持つ各種センサーの活用ノウハウを組み合わせることで、「塩害を受けた農地が一日も早く復興できるように貢献する」(3社)。具体的には、「塩害土壌改良材による農地の再生」と「環境・農地用センサーによる効果測定」の二つを柱とする。

 塩害土壌改良材による農地の再生では、マイファームが開発した「塩分を分解する微生物を活用した塩害土壌改良材」の普及に向けた取り組みを3社で実施する。この土壌改良材は、塩害を受けた土壌に混ぜ込むことで、農地を再生できるという物質。マイファームが生産し、同社が自らが支援する東北農家の農地再生に利用するほか、塩害を受けた農家などに対して2011年9月から販売する予定だという。

 環境・農地用センサーによる効果測定では、マイファームが支援する塩害を受けた農地に、NTTドコモの環境センサーネットワーク向けセンサーおよびNECの農地用センサーを設置()。各センサーを使って日照量や降雨量、土壌の塩分濃度などを計測し、NECのM2M(Machine to Machine)サービス基盤を活用して、上記土壌改良材の効果を測定する。測定データは、改良材の販売時に無償で提供する。