写真1●BI(ビジネスインテリジェンス)ソフト「MotionBoard(モーションボード)」
写真1●BI(ビジネスインテリジェンス)ソフト「MotionBoard(モーションボード)」
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写真2●1stホールディングス 執行役員最高技術責任者の田中潤氏
写真2●1stホールディングス 執行役員最高技術責任者の田中潤氏
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 1stホールディングスグループ傘下のウィングアーク テクノロジーズは2011年8月22日、BI(ビジネスインテリジェンス)ソフト「MotionBoard(モーションボード)」を発表した(写真1)。リレーショナルデータベース(RDB)やデータウエアハウス(DWH)アプライアンス、ファイルデータを仮想的に統合するのが特徴だ。

 MotionBoardは、販売実績や生産状況といったビジネスデータを、グラフやチャート、集計表などを用いて可視化するBIソフト。Oracle、SQL Server、DB2、MySQL、同社のデータ集計エンジン「Dr.Sum EA」搭載のDWHアプライアンス、CSVファイル、Officeファイルなどのデータソースに対応する。

 特徴は、独自開発した「W-IMO(Double In-Memory OLAP)」技術だ。同技術は、複数のデータソースに散在する参照データをサーバー側で仮想的に統合してOLAP(オンライン分析処理)用のデータを作成する。仮想統合したOLAPデータは、そのままサーバーからクライアント端末へ転送され、クライアント側でOLAPを実行する。

 1stホールディングス 執行役員最高技術責任者の田中潤氏(写真2)は、「従来のBIシステムはDWHに統合したデータを参照していたが、データの統合に時間がかかり、リアルタイム性が損なわれていた。一方、MotionBoardは、様々なデータソースに散在する参照データを最適なキーワードで仮想的に統合し、そのままクライアント端末へ転送する。クライアント側では差分データのみを取得しながらOLAPを実行するので、分析結果のリアルタイム性が担保される」と語る。

 価格は、データを統合するサーバーについて1CPUあたり1000万円(税別)から。Windowsのクライアント環境で利用できるWindows版を8月29日に、モバイル端末に対応した「MotionBoard +Mobile」を11月末に発売する。