奈良大学および近鉄ケーブルネットワーク(KCN)は、奈良大学の授業科目の一つ「社会体験実習」の一環として共同プロジェクト「大学生による番組制作」を実施する。

 今回の共同プロジェクトは、KCNが運営するタウンチャンネル(市民放送)をベースに行う。タウンチャンネルは、「テレビは見るから使う時代へ」をキーワードに、市民が自ら番組を制作し放送する市民放送専門チャンネルである。

 今回の共同プロジェクトでは、タウンチャンネルが番組の企画、撮影、編集方法(市民放送レベル)など番組制作のノウハウをレクチャーする。番組制作を学ぶことを通じ、「社会体験実習」の目的でもある学生が現実社会から感じとるセンスやコミュニケーション技術を養い、自らの実体験や調査内容をメディアを通して情報発信できるプレゼンテーション技術を習得することを目的とする。対象は、奈良大学社会学部社会調査学科の第2学年の学生である。

 目的の達成に向けて、学生自らがテーマを決め、企画、撮影、編集までのすべてを行い、完成した映像作品を放送する。

 奈良大学は、教育的な支援を大学外に求めるといった一方通行ではなく、大学もまた学外からのニーズに応えるという双方向性の連携が「社会連携」の基本的な考え方と位置づけている。参加する企業にとってのメリットとして広報的な価値や企画などへの新鮮な視点の導入、広い意味での早期人材教育などを想定する。奈良大学は、KCN以外にも、県内外企業、自治体、社会福祉法人・NPO法人などと連携し、社会体験実習を実施している。

 KCN側は、地域密着を最重要課題として取り組んでおり、単なる情報媒体やインフラを整備し提供するだけでなく、これらを町の活性化させ町起こしにつなげたいと考えている。学生が一社会人として情報発信する技術を身につけ地域に発信することが、町を活性化させると期待する。

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