「LOWRYS FARM」や「GLOBAL WORK」などのブランドでカジュアル衣料専門店チェーンを展開するポイントは、2013年2月までに物流・販売・発注などの基幹系システムを刷新する。「中期経営計画の達成に向けて業務のあり方をゼロベースで見直し、アプリケーションを一から独自に作り直す」と出原圭三氏(執行役員情報システム部長)は言う。開発費用は約3億円を見込んでいる。

 現行システムは、米IBM製のオフコン「AS/400」上に独自開発のアプリケーションを動作させている。20年以上も追加開発をしながら使い続けてきた同システムは、細かい現場の業務ノウハウを取り込んでいる反面、保守性が悪化していた。「業務を大幅に見直すに当たり、保守性が悪化した現行システムを拡張し続けるのは事実上不可能だった」(出原氏)。

 新システムは機能ごとに順次リリースする。2011年9月に物流機能をリリースし、その後、販売計画や発注業務を支援する機能を稼働、最後に売掛金と買掛金の管理を含む販売管理機能を稼働させる。

 新システムでは、分析機能も強化する。基幹システムのDBをデータウエアハウス(DWH)として利用する。このため、DBサーバーに高速処理が可能なDBアプライアンス「Oracle Exadata Database Machine」を採用した。「基幹システムとDWHを同一のDBで運用することに不安はあった。が、実データで検証した結果、更新処理も参照処理も実運用に耐えられると判断した」(出原氏)。