中小企業向けクラウドサービスを手がけるラクスは2011年8月18日、ITエンジニアの育成を目的とした社会貢献プロジェクト「ITエンジニア育成プロジェクト」を立ち上げたことを発表、その一環としてプログラミング未経験者を対象に、Javaを使ったアプリケーション開発を基礎から学べる無料講座を10月に開講することを明らかにした。

 開講する無料講座は、Javaを使ったWebアプリケーションの開発を座学と実践で基礎から学べるというもの。具体的には、(1)プログラミング入門、(2)Javaプログラミング基礎、(3)Javaオブジェクト指向(入門・応用)、(4)Javaプログラミングテクニック、(5)Javaプログラミング最終課題---という5つの学習項目について、1コマ80分、全16コマ合計20時間以上のカリキュラムが組まれている。修了すると、Webのショッピングカートアプリなどを自作可能なレベルに到達できるという。

 同社は元々、ITエンジニア育成向けのスクール事業を手がける企業として創業したといい(現在はスクール事業は行っていない)、過去のスクール事業や現在手がけているクラウドサービスの開発業務の中で蓄積したノウハウを、今回の無料講座のカリキュラム作成に活用しているという。「同様なカリキュラムを有料講座として受講すれば、通常20万円以上の費用がかかる」(ラクス)と、その内容に自信を見せる。

 ラクスによれば、同プロジェクトは国内で深刻な課題となりつつあるITエンジニア不足を解消するために、純粋に社会貢献活動の一環として立ち上げたものだという。「講座受講後に有料教材の販売や有料講座の受講を勧誘するといった販売行為や、人材紹介などの営利目的は一切ない」(同社)と説明している。

 受講対象として想定しているユーザーは、プログラミングの未経験者で、「ITエンジニアを目指している人」や「システム開発業務に興味がある人」、「Java技術に興味のある人」など。10月と11月の2カ月間にわたって日時が異なる3コースを開講。1コース当たり10名ずつの合計30名を募集する。開催場所は東京(渋谷区)にあるラクス本社の研修ルーム。同社の特設Webページから申し込む。

 応募期限は9月16日の午後6時までで、応募者多数となった場合は抽選により受講者を決定するという。参加可否については、9月21日に応募者全員にメールで通知するとしている。