写真●RapidWebSSを使った業務アプリケーションのイメージ。伝票などの記入にはExcelを使う。左側が稟議申請者用の画面、右側が決裁者用の画面。
写真●RapidWebSSを使った業務アプリケーションのイメージ。伝票などの記入にはExcelを使う。左側が稟議申請者用の画面、右側が決裁者用の画面。
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 富士通と富士通アプリケーションズは2011年8月10日、Excelを使った業務アプリケーションの開発ソフト「RapidWebSS(ラピッドウェブ エスエス)」を販売開始した。

 最大の特徴は、旅費精算、備品借用申請、稟議書や届出の作成と回覧、顧客情報や商談情報の管理といった、事業部門のエンドユーザーがExcelファイルで処理しているような業務を、Webの仕組みを使って業務アプリケーション化できること。

 RapidWebSSを使った業務アプリケーションの利用イメージは次のようなもの。利用者はRapidWebSSがインストールされたサーバーに、PCのWebブラウザからアクセス。ブラウザ上にアプリケーション選択メニューが表示される。ここから例えば稟議申請を選択すると、稟議申請に必要なExcelのファイルがダウンロードされる。Excelの画面から必要事項を入力(写真)。申請ボタンを押すと、Excelファイルがサーバー側に転送され、あらかじめRapidWebSS上で設定された承認ルートに沿って、申請処理が始まる。上司など稟議申請の決裁者がWebブラウザからRapidWebSSにアクセスすると、画面上で申請リストが表示されるので、Excelの画面で中身を見て、承認するか差し戻すかを判断する、といった格好だ。

 RapidWebSSは、ユーザー管理、各種業務アプリケーションの登録、各アプリケーションで入力フォームや伝票やデータの集計表として扱うExcelファイルの作成・管理、回送ルートの設定、といった機能を持つ。「エンドユーザーが専門の開発者の手を借りることなく業務アプリを開発できる。しかもエンドユーザーになじみのあるExcelを入力画面に使えるので、現場業務の効率化につながる」(富士通)。

 また、旅費精算、顧客管理、日報などの「シーンテンプレート」を10種類以上用意する。これを業務アプリケーションのひな形として流用すれば、1~2時間で必要な業務アプリケーションを作成できるとしている。

 価格は1サーバー当たり9万8000円(税別)。動作環境はサーバー側がWindows Server 2003 R2および2008。クライアントPC側がWindows XP Professional、Windows Vista Business、Windows 7 Professionalなど。PC側にはExcel 2003、2007、2010が必要。

 RapidWebSSの開発は富士通アプリケーションズ。販売とサポートは富士通と同社が共同で実施する。