図1 国内におけるウイルスの検出状況(トレンドマイクロの情報から引用)。同社では、「ANTINNY」を「アンティニー」としている
図1 国内におけるウイルスの検出状況(トレンドマイクロの情報から引用)。同社では、「ANTINNY」を「アンティニー」としている
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図2 「アンチニー」の亜種「ANTINNY.AI」に付けられたファイル名の関連分野の割合(トレンドマイクロの情報から引用)
図2 「アンチニー」の亜種「ANTINNY.AI」に付けられたファイル名の関連分野の割合(トレンドマイクロの情報から引用)
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 トレンドマイクロは2011年8月4日、2011年7月のウイルス(不正プログラム)検出状況を公表した。ファイル共有ソフト「Winny」や「Share」で感染を広げるウイルス(Winnyウイルス)の「アンチニー(ANTINNY)」が、多数検出されたという。

 トレンドマイクロでは、同社のセキュリティ製品やサービスで検出されたウイルスなどを集計し、最新のセキュリティ対策を提供するために役立てている。今回公表したのは、2011年7月中に検出数が多かったウイルス上位10件。

 それによると、国内ではアンチニーの亜種が、上位10件に3種類入っていた(図1)。アンチニーの常とう手段は、ファイルを偽装すること。ファイル名やアイコンなどを偽装して人気のある動画や画像などに見せかけ、ダウンロードおよび実行させようとする。

 そこで、アンチニーの亜種の中で最も検出数が多かった「ANTINNY.AI」について同社が調べたところ、95%がファイル名を偽装していたという。最も多かったのは、アダルト関連のファイルだと思わせる名前で、全体の63%を占めた(図2)。次いで、マンガ関連が19%、音楽関連が13%だった。