写真●VED for NetShleter SXの外観。ラックの上部に取り付けて煙突として使う
写真●VED for NetShleter SXの外観。ラックの上部に取り付けて煙突として使う
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 APCジャパンは2011年8月3日、ラックに付ける煙突型の排気用ダクト「VED for NetShleter SX」の受注を開始した(写真)。排気の多くを天井裏に送り込むことで、できるだけ暖気と冷気が混ざり合わないようにして、空調効率を高める。同社のラック製品「NetShleter SX」と組み合わせて使う。

 VED for NetShleter SXは、ラックの上部に取り付ける煙突型の排気用ダクトである。IT機器からの排熱の多くを天井裏に送り込む。暖かい空気は密度が低く軽いため、ダクトを伝って上方に向かう。ダクトの長さ(高さ)は、600mm幅ラック用で508~838mm、750mm幅ラック用で838~1524mmの範囲で調整できる。

 ダクトは、ラック天板の後方部分に取り付ける。ラック内には、ダクト直下に空気が流れるための十分なスペースがあることが前提となる。奥行1200mmのラックへの設置を推奨している。一方、データセンター側には、ダクトからの排気を冷却装置(CRAC)に誘導する仕掛けとして、天井裏にスペースが要る。このスペースがない場合は、別途天井工事が必要になる場合がある。

 なお、同社の空調製品/冷却製品には、ホットアイルをパネルで密閉して暖気が漏れることを防ぐ製品や、ラック列に配置してほかのラックと並べて使う後方吸気・前方排気型の冷却装置など、各種の製品がある。今回の排気ダクトは、通常の空調と冷却装置を使っているデータセンターを対象に、空調効率を高める製品という位置づけ。

 外形寸法に応じて、4種類の製品を用意した。主な仕様と価格は、以下の通り。

 (1)600mm幅ラック用の短めのダクト(型番はAR7751)は、幅571×奥行439×高さ508mmで重量は17.01kg。価格は、7万7600円(税別)。

 (2)600mm幅ラック用の長めのダクト(型番はAR7752)は、幅571×奥行439×高さ851mmで重量は21.10kg。価格は、8万7400円(税別)。

 (3)750mm幅ラック用の短めのダクト(型番はAR7753)は、幅720×奥行439×高さ508mmで重量は20.14kg。価格は、8万4200円(税別)。

 (4)750mm幅ラック用の長めのダクト(型番はAR7754)は、幅720×奥行439×高さ851mmで重量は24.69kg。価格は、9万2200円(税別)。

 また、ダクトとラックの間に挟んで使う、ケーブル格納用のユニット「ケーブルエクステンション」も用意した。

 (5)600mm幅ラック用(型番はAR7755)は、幅571×奥行439×高さ216mmで重量は1.82kg。価格は、2万800円(税別)。

 (6)750mm幅ラック用(型番はAR7756)は、幅720×奥行439×高さ216mmで重量は2.05kg。価格は、2万2400円(税別)。