写真●沖縄県石垣市と竹富町が公民館などに設置する専用パソコン
写真●沖縄県石垣市と竹富町が公民館などに設置する専用パソコン
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 NECは2011年8月2日、沖縄県石垣市と八重山郡竹富町にクラウド型のテレビ会議システムを納入したと発表した。

 石垣市と竹富町は八重山列島を構成する自治体で、複数の島や集落が点在している。今回のシステムでこれらの間をテレビ会議システムで接続し、市町民と職員の間で行政相談や子育て相談を行えるようにした。総務省の「地域ICT利活用広域連携事業」の一環として実施した。

 新システムは4月から順次導入を開始し、6月半ばに稼働を開始した。具体的には公民館、保健相談所、市役所、町役場、小学校にタッチパネルを搭載した専用パソコンを設置。そのパソコンを利用してテレビ会議を実施する(写真)。テレビ会議では互いの顔が見えるだけでなく、パソコン上で文書ファイルなどの資料を共有できる。

 パソコン間の呼制御には、NECのユニファイド・コミュニケーション・ソフト「UNIVERGE Sphericall」を利用する。UNIVERGE SphericallはNECのデータセンターのサーバー上で動作させ、クラウドサービスとして石垣市と竹富町に提供する。

 テレビ会議のインフラは、保健師や教員、市町職員などが互いに情報交換するためにも利用している。今後は高齢者の健康相談に利用したり、医療機関に設置して医師同士の情報交換に活用したりする計画だ。