管理コンソール「Pervasive PSQL Control Center」の画面
管理コンソール「Pervasive PSQL Control Center」の画面
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 エージーテックは2011年8月1日、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の新版「Pervasive PSQL v11」を販売開始した。2008年1月以来の新版投入となる。新版では、新たに並列処理などによってマルチコアCPU使用時の性能を高めた。価格は、10ユーザー時に19万8000円(税別)、1ユーザー時に1万円(税別)など。開発会社は、米Pervasive Software。

 Pervasive PSQLは、Windows(x86)およびLinux(x86)上で稼働するリレーショナルデータベースである。組み込み用途に向く。1990年代前半によく使われていた米NovellのネットワークOS「NetWare」が標準装備していたデータベース「Btrieve」を源流とする。ODBC経由のSQLクエリーに加え、ISAMトランザクション処理が可能なBtrieve APIを介してDBアクセスできる。

 新版では、並列処理の実装によってマルチコアCPU利用時の性能を高めた。旧版の「v10」と比べて、8コアCPU使用時の性能が概して50%向上する。アプリケーションによっては400%向上したとしている。アプリケーションを再コンパイルすることなく、Pervasive PSQLをv11にアップグレードするだけで性能が向上する。

 新版ではこのほか、DBアクセス手段を拡充した。64ビットODBCやADO.NETプロバイダー3.5を介してアクセスできるようにした。また、組み込み用途でよく使われるIPv6を利用できるようにした。また、データベース・エンジンの状態や動作を測定するためのパフォーマンスカウンタ機能を実装した。

 エディション構成は、規模に応じて大きく2つに分かれる。(a)「Workgroup」エディションは、最大クライアント数を5ユーザーまでに限定した小規模向け。価格は、最小構成となる1ユーザー時に1万円(税別)、5ユーザー時に4万9000円(税別)など。(b)「Server」エディションは、ユーザー制限がない中・大規模向け。価格は、最小構成となる10ユーザー分のライセンス付きで19万8000円(税別)など。

 稼働OSは、データベースサーバー本体が、Windows 7(Professional以上)、Windows Server 2003/2008、Red Hat Linux Enterprise 4/5/6、SUSE Linux Enterprise 10/11。Workgroupエディションでは、これらに加えてWindows XP/Windows XP Embedded、Windows Vista/7の全エディションで動作するとしている。