米Googleは、経営破綻したカナダNortel Networksの特許オークションで落札を逃したが、それから1カ月も経たないうちに米IBMから1000件以上の特許を購入していたことを米メディア各社(BusinessweekWall Street JournalNew York Timesなど)が米国時間2011年7月29日に報じた。

 報道によると、SEO(検索エンジン最適化)コンサルティングを手がける米SEO by the Seaが、米国特許商標局(USPTO)のデータベースにIBM特許が7月11日と12日付けでGoogleに譲渡されている記録があることを確認し、7月28日にこの件について自社サイトに投稿した。対象の特許は1029件にのぼり、メモリーやマイクロプロセッサの製造および設計から、サーバーやルーターを含むコンピュータアーキテクチャなど広範囲にわたる。「Googleが参入しないであろう分野のものもあるが、Googleに対する訴訟を阻止するのに役立つものも多い」とSEO by the Sea設立者兼社長のBill Slawski氏は述べている。SEO by the SeaのWebサイトでは、対象特許のUSPTOデータベースへのリンクを掲載している。

 Googleが6月に敗れたNortelの特許オークションでは、米Apple、米Microsoft、米EMC、スウェーデンEricsson、カナダResearch In Motion(RIM)、ソニーの企業連合が45億ドルで落札した。Googleは4月に同オークションへの参加を表明した際に、「特許を保有しているだけで何も創造していない企業が起こす訴訟に対抗するには、膨大な特許ポートフォリオを所有していなければならない」と説明していた(関連記事:Nortelの特許競売でAppleやMicrosoftなど6社連合が落札、Google破れる)。