NECネッツエスアイは2011年7月28日、2012年3月期の第1四半期(4~6月)決算を発表。官庁・自治体・公益法人向けのSI(システムインテグレーション)や通信工事の売り上げは、地上デジタル放送関連投資の一巡により前年同期比で減少したものの、企業向けおよび通信事業者向けのITサービスは売り上げが伸長した。

 第1四半期の連結決算は、売上高398億2700万円(前年同期比5.3%減)、営業利益1億5100万円(同54.8%減)、経常利益1億9400万円(同39.6%減)、四半期純利益1億400万円(前年同期は1億3000万円の損失を計上)となった。

 セグメント別売上高をみると、企業向けのオフィスソリューション、運用・監視サービス、自社データセンターによるクラウドサービスなどを含む「企業ネットワーク事業」は前年同期比1.8%増の171億6800万円、通信事業者向けのSI、運用・監視サービスなどの「キャリアネットワーク事業」は同12.8%増の97億2700万円、官庁・自治体、放送事業者や電力事業者向けにSI、設置工事、運用監視サービスを提供する「社会インフラ事業」は同24.3%減の105億9100万円だった。

 東日本大震災によるサプライチェーンの寸断や福島第一原発事故、電力供給不足の影響は限定的で、企業のクウドサービス導入やアウトソーシングの利用、通信事業者のネットワーク投資は拡大した。