SAPジャパン新社長に就任する安斎富太郎氏
SAPジャパン新社長に就任する安斎富太郎氏
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 SAPジャパンは2011年7月27日、社長交代の人事を発表した。現社長のギャレット・イルグ氏が8月14日付で退任、8月15日付で安斎富太郎氏(写真)が社長に就任する。安斎氏は日本IBM、デルを経て11年1月にSAPジャパンに入社。専務執行役員シニアバイスプレジデント営業統括本部長として、営業活動を統括している。

 同社によれば、今回の社長交代はイルグ氏の個人的な都合によるもの。「新天地で活躍したいと語っている」(同社広報)という。イルグ氏は08年9月15日にSAPジャパン社長に就任。約3年、同社トップを務めたことになる。

 SAPジャパンはその間、景気低迷の影響もあり、業績を大きく伸ばすには至らなかった。年間売上高は08年が5億1800万ユーロ、09年が4億7600万ユーロ、10年が5億1600万ユーロ(09年と10年はNon-IFRS、08年はNon-US GAAP、為替の影響を含めない)と推移した。直近の11年第1四半期の売上高は、前年同期比27%増の1億4100万ユーロ(Non-IFRS、為替の影響を含めない)だった。

 新社長の安斎氏は、1957年2月生まれの54歳。81年に日本IBM入社、理事NTT事業部長などを経て、2006年にデル入社。執行役員営業統括本部長などを務めた。

 元SAPジャパン社長で、現在はSAP本社のグローバルセールス・プレジデントを務めるロバート・エンスリン氏は安斎氏の就任について、「SAPに入社後、短期間で社員と緊密な関係を築き、ビジネスの成功の基礎となる営業組織の強力なリーダーとして活躍してきた。業界における豊富な経験や証明されたリーダーシップで、今後もSAPジャパンの成長は続く」とコメントを寄せている。