スマートフォン「BlackBerry」を手がけるカナダResearch In Motion(RIM)は現地時間2011年7月25日、全従業員の約1割を削減するリストラ策と経営幹部の異動について発表した。

 広範囲に及ぶコスト削減策の一環として、世界で約2000人を解雇する計画。1週間以内に北米をはじめとする各国の対象従業員に通知し、残りは各国の法規制に準じて実施していくとしている。すべての対象者は早期退職手当や再就職支援を受けられる。RIMはこのリストラ策の規模について、先に発表していた2012会計年度通期の業績見通しに沿ったものと説明している(関連記事:RIMの3~5月期決算は大幅減益、リストラ実施へ)。

 併せて発表した経営幹部の異動では、同社に三人いる最高執行責任者(COO)の一人で、現在病気療養中のDon Morrison氏が退職する。Morrison氏はBlackBerry担当のCOOだが、同氏の役割のうち、製品販売部門をプロダクトエンジニアリング担当のCOOであるThorsten Heins氏が引き継ぎ、業務部門を、製造サプライチェーン担当のCOO、Jim Rowan氏が引き継ぐ。また、Thorsten Heins氏の直属としてPatrick Spence氏が国際販売と地域マーケティングの責任者に就く。

 RIMは今回の人員削減について、同社の長期成長戦略にとって不可欠なものであり、過去5年間で従業員を約4倍に増やしてき拡大戦略の後に続く組織再編と説明している。人員削減に伴う費用などの詳細については、第2四半期(2011年6~8月)の決算を発表する9月15日に明らかにする予定。

[発表資料1]
[発表資料2]