TISは2011年7月20日、位置情報とAR(拡張現実)技術を利用した観光情報の配信を代行する「街歩き観光ナビゲーションサービス on SkyWare」を開始した。iPhoneやAndroid搭載スマートフォンに対応している。SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)形式で、観光案内サービスを手がける旅行会社などの企業や自治体を対象に提供する。
同サービスでは、TISが運用するARコンテンツ配信プラットフォーム「SkyWare」に、利用企業が名所旧跡や店舗案内などの観光情報を登録しておく。ユーザーが専用アプリを使ってシステムにアクセスすると、システム側では端末から受け取ったGPS(全地球測位システム)の位置情報を基に、地図上に観光情報を表示させたり、スマートフォンのカメラで捉えた風景と観光情報を重ねて表示させたりする。
日本語のほか中国語と韓国語のコンテンツが配信可能で、音声や動画によるガイド機能や、徒歩ナビゲーション機能も用意している。スマートフォンユーザーの導線や集客数などのレポート機能もオプションで提供する。対応端末については、バージョン1.6以降のAndroid搭載機と、iPhone 4の利用をTISでは推奨している。
基本サービス料金は、コンテンツの登録件数が1000までの場合で年間150万円(税抜き)。観光情報を格納するためのCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の利用料は別途必要になるが、利用企業が自前で用意することもできる。
TISは、観光関連分野に向けた今回の新サービスを皮切りに、SkyWareプラットフォームを設備保守や運送など幅広い事業分野に展開していく予定である。