図1
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図2
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 ひろしまケーブルテレビ(HICAT、ホームページ)は、同社のコミュニティチャンネル「HICATチャネル」で、文字スーパーを使って瞬時に緊急地震速報を配信するサービスと、行政情報や生活関連情報の提供に注力したデータ放送サービスを、2011年8月1日から開始する。コミュニティチャンネルにおける文字スーパーによる緊急地震速報の配信は、ケーブルテレビ局としては初の取り組みという。

 今回開始する緊急地震速報サービスでは、気象庁から発報される緊急地震速報を受信し、震度や到達時間などの演算処理のために、ネクストキャディックスの「緊急地震速報システム」を採用する。ここで演算された情報を元に、瞬時に文字スーパーを生成し送出するシステムとして、メディアキャストの文字スーパー送出装置「SparkMUX」を採用する。気象庁から緊急地震速報が発信されてから1秒以内で、視聴者のテレビ画面に文字スーパーを表示することが可能となるという(図1)。

 また、緊急地震速報配信サービスにデータ放送を連動させる。文字スーパー出力と同時にイベントメッセージというデータ放送を制御する信号を出力することで、文字スーパーによる緊急速報の送出と同時に、自動的にデータ放送を起動させ、視聴者に被災後の情報をデータ放送で随時提供することができる。これにより、災害に関する各種警報や詳細な情報をタイムリーに視聴者は入手できる。二次的被害の抑制が期待されると説明する(図2)。データ放送のコンテンツ制作、送出・運用などは、メディアキャストの「DataCaster M3」を採用する。

 HICATは、データ放送の主なコンテンツとして気象情報や道路交通渋滞情報だけでなく、広島市の協力による行政情報や生活関連情報などコミュニティチャンネルを通じた地域情報の充実化を図る。広島市や広島県警からの防災/防犯メールを自動的にデータ放送へ配信する仕組みを取り入れたほか、APC(自動送出装置)とデータ放送の連動や、オーバレイ手法による本線映像への時刻・気象アイコン表示(APC連動)など、ケーブルテレビの相応しいデータ放送として新しい取り組みの実現を図る。これらはメディアキャストの技術協力を得ながら進めていく。

ひろしまケーブルテレビは、広島市・廿日市市・呉市・安芸郡府中町、海田町、熊野町、坂町の各一部をサービスエリアとするケーブルテレビ事業者。1992年7月1日の開局で,来年に20周年を迎える。

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