写真1●Yubin7 Toolkitを用いたサンプル・アプリ画面
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写真2●PHPクラスライブラリを利用するPHPアプリを開発している画面
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 アドバンスソフトウェアは2011年7月21日、郵便番号と住所を相互変換するエンジン「Yubin7 Toolkit」を発表した(写真1)。PHP、Java、.NETのクラスライブラリを用意しており、Webアプリケーションなどに組み込んで利用できる。住所から郵便番号を調べる業務やECサイトなどに向く。2011年7月25日に出荷する。価格は、開発ライセンスが税込み6万8250円、運用ライセンスが1年間で税込み1万8900円。

 Yubin7 Toolkitは、郵便番号と住所を相互変換する専用辞書と、簡単な手続きで郵便番号と住所を検索するクラスライブラリをセットにしたツールキットである。開発言語に応じて、PHP版(写真2)、Java版、.NET Framework版を用意した。クラスライブラリのソースコードに加え、同クラスライブラリを用いて郵便番号と住所を検索するサンプル・アプリケーションのソースコードが付属する。

 特徴は、クラスライブラリ側に実装したロジックにより、住所から郵便番号への変換効率を高めている点である。一般に、郵便番号から住所への変換は容易だが、住所から郵便番号への変換は、住所によっては難しい。Yubin7 Toolkitは、これをロジックとして実装している。さらに、「一」と「1」や「緑ヶ丘」と「緑が丘」など、住所表記のゆれも吸収する。

 辞書ファイル(AdvZip.dic)は、日本郵便が1カ月に1度の頻度で最新版を公開している郵便番号マスター・データ(CSV)をベースに、アドバンスソフトウェアが手を加えたもの。サイズは2.9Mバイト程度の独自形式のバイナリ・ファイルで、日本郵便が最新版を公開するたびに辞書ファイルも更新する。これにより、常に最新版の郵便番号データを利用できる。

 稼働環境は以下の通り。PHP版の開発環境はEclipse 3.5以上、NetBeans 7.0以上。PHP版の動作環境はPHP 5.2以上。Java版の開発環境はEclipse 3.5以上、NetBeans 7.0以上。Java版の動作環境はJDK 5.0/6.0。.NET版の開発環境はVisual Studio 2005/2008/2010(開発言語はVisual BasicまたはC#)。.NET版の動作環境は.NET Framework 2.0/3.0/3.5/4.0。

 なお、Yubin7 Toolkitで判別できる特殊な住所の例は、以下の通り。

  • 1000000 東京都 千代田区 "以下に記載がない場合"
  • 3060433 茨城県 猿島郡境町 境町の次に番地がくる場合
  • 4010320 山梨県 南都留郡鳴沢村 鳴沢村一円
  • 9420083 新潟県 上越市 大豆(1の2、3の2~6、4の2・4・6、11の1番地)
  • 9430802 新潟県 上越市 大豆(その他)
  • 0285102 岩手県 岩手郡葛巻町 葛巻(第40地割「57番地125、176を除く」~第45地割)