米IBMは米国時間2011年7月18日、同年第2四半期の決算を発表した。売上高は267億ドルで前年同期と比べ12%増加(為替の影響を除いた場合は5%増加)した。会計原則(GAAP)ベースの純利益は37億ドルで同8%増加し、希薄化後の1株当たり利益は3.00ドルで同15%増加した。

 非GAAPベースの場合、純利益は前年同期比11%増の38億ドル、希薄化後1株当たり利益は同18%増の3.09ドルとなる。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、アナリストらは売上高を253億5000万ドル、非GAAPベースの希薄化後1株当たり利益を3.03ドルと予測していた。

 事業別で見た場合、サービス事業全体の売上高は前年同期比10%増加(為替の影響を除いた場合は2%増加)した。グローバル・テクノロジ・サービス部門が11%増(同3%増)の102億ドル、グローバル・ビジネス・サービス部門が同9%増(同1%増)の49億ドルだった。

 ソフトウエア事業の売上高は62億ドルで、前年同期比17%増加(為替の影響を除いた場合は10%増加)した。中でも「WebSphere」ファミリー製品は55%成長した。システム&テクノロジー事業の売上高は47億ドルで同17%増加(同12%増加)し、特にメインフレーム「System z」は61%急伸した。

 地域別の売上高は、米大陸が112億ドルで前年同期比10%増加(為替の影響を除いた場合は8%増加)した。EMEA(欧州/中東/アフリカ)は86億ドルで同16%増加(同3%増加)。アジア太平洋地域は62億ドルで同14%増(同3%増)となった。また、OEM収入はほぼ横ばい(同1%減)の6億7400万ドルだった。

 成長市場に限ってみると、売上高は前年同期比23%増(為替の影響を除いた場合13%増)と好調に伸び、BRIC(ブラジル/ロシア/インド/中国)は同27%増加(同21%増加)した。

 またIBMは2011年通期の見通しを上方修正した。希薄化後1株当たり利益の予測を、GAAPベースで12.87ドル(従来予測は12.73ドル)以上に、非GAAPベースで13.25ドル(同13.15ドル)以上に引き上げた。さらにクラウド事業は2011年通期に2倍に成長する見込みで推移していると述べた。

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