米eBay傘下のPayPalは現地時間2011年7月13日、ピア・ツー・ピア(PtoP)方式のNFC(近距離無線通信)技術を利用した新たな決済手法を発表した。2台のスマートフォンを互いに軽く接触することで支払いを実行できる。今夏の終わりごろから利用可能になる見込み。

 同社が、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたモバイル関連のイベント「MobileBeat 2011」で実施したデモでは、韓国Samsung製Androidスマートフォン「Nexus S」と、Android向けウイジェット(ミニアプリケーション)を使って送金を行う操作をしてみせた。まず受領者のスマートフォンで金額を入力し、送金者のスマートフォンと重ね合わせる。ブザー音がなったら送金者のスマートフォンでPINコードを入力し、「送金」をタップする。すると送金処理が完了し、受領者に通知メッセージが送られる。

 なお、GoogleもNFCを利用したAndroid端末向けのモバイル決済アプリケーション「Google Wallet」を5月に発表し、フィールドテストを開始している。米MasterCardの決済システム「PayPass」の読み取り機に対応し、商品や飲食の支払いの際に店頭の読み取り機にAndroid端末を軽く接触することで決済が行える(関連記事:Google、Android向け決済アプリ「Google Wallet」を今夏開始)。

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